篠田桃紅

作家情報
- 国籍
- 日本
- 生年月日
- 1913/03/28
- 享年
- 性別
- 女
- 概要
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日本の美術家・エッセイスト。1913年、中国・大連に生まれる。5歳の時、父の手ほどきで初めて墨と筆に触れ、以後独学で書を極める。第二次世界大戦後、文字を解体し、墨で抽象を描き始める。1956年渡米し、ニューヨークを拠点にボストン、シカゴ、パリ、シンシナティ他で個展を開催。58年に帰国して後は、壁画や壁書、レリーフといった建築に関わる仕事や、東京・芝にある増上寺大本堂の襖絵などの大作の一方で、リトグラフや装丁、題字、随筆を手掛けるなど、活動は多岐にわたった。1950年代の激しい筆致はやがて叙情性をたたえ、80年代から90年代にかけては、線はより洗練された間を構成していった。
近年、面と線は寄り添い、朱はあくまで高貴に、墨は静かに鋭く、あるいは控えめに層をなしている。
2005年、ニューズウィーク(日本版)の「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれた。また同年、5メートルを超える絵画を制作するなど、筆勢は留まることがない。2015年、『一〇三歳になってわかったこと』が45万部を超えるベストセラーになる。…
[ 続きを表示 ] - 来歴
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1913年 - 3月28日 関東州大連に生まれる(本籍は岐阜県)
1914年 - 父の転勤で東京に移る
1925年 - 東京府立品川高等女學校(現在の東京都立八潮高等学校)入学
1929年 - この頃から女学校の師である下野雪堂に書の指導を受け、卒業後も2年ほど指導を受ける
1930年 - 東京府立第八高等女学校(現在の東京都立八潮高等学校)卒業
1935年 - 書を教え始める
1936年 - 東京鳩居堂で最初の個展、「根なし草」と評される
1947年 - 書の枠を出た抽象的な作品を制作し始める
1951年 - 書道芸術院に所属(1956年まで)
1954年 - 日本現代書「展」(ニューヨーク近代美術館)/「サンパウロ市400年祭り」日本政府館のために壁書を制作 / 個展(銀座松坂屋、東京)
1955年 - 「ワシントン州国際見本市」日本モデルルームに壁書「炎・水」を制作 /「ヘルシンボール生活文化展」日本館に壁書「詩」を制作(スウェーデン)
1956年渡米(1958年までニューヨークで制作)個展(スエゾフ・ギャラリー、ボストン)
1957年 - 個展(バーサ・シェイファーズ・ギャラリー、ニューヨーク)
1958年 - 米国より帰国。一躍「時の人」となり、新聞・雑誌などの取材対応に追われる
1960年 - フィラデルフィア美術館から来日した刷師アーサー・フローリーの勧めでリトグラフ制作を始める
1964年 - 国立代々木競技場のために壁画を制作(東京)
1965年 - 個展(ベティ・パーソンズ・ギャラリー、ニューヨーク)
1968年 - この頃より時折、富士山麓のアトリエで制作するようになる
1970年 - 京王プラザホテル貴賓室、次特別室、ロビー、客室に屏風とリトグラフを制作(東京)
1974年 - 増上寺大本堂ロビーのために壁画、道場のために襖絵を制作(東京)
1976年 - 個展(トールマン・コレクション、東京)
1977年 - ワシントン駐米日本大使公邸のために壁画を制作
1979年 - 随筆集『墨いろ』で第27回日本エッセイスト・クラブ賞受賞 / トールマン・コレクションによるポートフォリオ「70年代終焉の日本版画の発展」のために版画を制作
1980年 - 個展「創造と伝統:絵画と版画」(トールマン・コレクション主催、芝増上寺大本堂、東京)
1981年 - トールマン・コレクションによる5周年記念ポートフォリオに版画を制作
1982年 - メリー、ノーマン・トールマン共著『国際舞台に立つ日本の版画家』(叢文社)の表紙のために版画を制作
1990年 - トールマン・コレクション作品による回顧展 [絵画・版画](東京 / シンガポール / 香港 / ハワイ)
1992年 - 個展「篠田桃紅 時のかたち」(岐阜県美術館)
1993年 - トールマン・コレクションによる回顧展:版画集「篠田桃紅A New Appreciation」(メリー、ノーマン・トールマン編、タトル出版)刊行記念(銀座三越、東京)
1994年 - 「新作抽象画展」(トールマン・コレクション主催、草月会館、草月プラザ、東京)
1996年 - 「TOKO SHINODA - VISUAL POETRY」(トールマン・コレクション主催、シンガポール国立近代美術館)、初の日本人作家による個展
2001年 - 回顧展 25年間のトールマン・コレクション発行版画(草月会館、東京)
2003年 - 90歳記念展「篠田桃紅 朱よ」宮内庁収蔵作品一点貸出展示 [トールマン・コレクション協賛](原美術館、東京)皇后陛下行啓。桃紅作品展示に特化した美術館 関市立篠田桃紅美術空間(岐阜県関市)や篠田桃紅作品館(新潟市)が相次いで開館。
2005年 - 個展「墨いろに心を託した作家のあゆみ」(トールマン・コレクション主催、新生銀行本店20階ホール、東京)/ 京都迎賓館の貴賓室に絵画を制作 / コンラッド東京のロビーに絵画を制作 / 雑誌『News Week』誌で「世界が尊敬する日本人100」に選出される
2007年 - 皇室専用の新型車両の内装壁画を制作
2009年 - 個展(トールマン・コレクション主催、蘭クラブ、北京)/ ローマで個展(ローマ日本文化会館)
2010年 - ザ・キャピタルホテル東急、ロビーの作品を制作(開業時に描いた作品と新作を対にして展示)
2011年 - 個展 「リヒテンシュタイン・グローバル・トラスト(LGTリヒテンシュタイン銀行)香港開業25周年記念展」(トールマン・コレクション主催、エクスチェンジ・スクエア内ロタンダ、香港)
2012年 - 個展「Guided by the Brush」(トールマン・コレクション、ニューヨーク)
2015年 - コンラッド東京10周年を記念するザ・トールマンコレクション主催・企画の篠田桃紅百三景展(コンラッド東京)…
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